2022.6.21 令和4年版「土地白書」

目次

 はじめに

 地価公示価格の推移

土地取引件数の推移

不動産市場の動向

国民の土地・不動産に関する意識

デジタル技術を活用した土地取引の円滑化

まとめ

 参考

 はじめに

 令和4年版「土地白書」が、令和4年6月10日に閣議決定、発表されました。

土地白書は、第1部から第3部までの構成となっています。

第1部第1章では、令和3年度における地価を始めとする不動産市場等の動向や、土地問題に関する国民の意識調査結果等を報告しています。

 第1部第2章では、人口減少社会における所有者不明土地対策等の取組状況や、

今般の所有者不明土地法の改正と関連施策の動向について報告しています。

 第2部では、令和3年度に政府が土地に関して講じた基本的施策について報告しています。

第3部では、令和4年度に政府が土地に関して講じようとする基本的施策について報告しています。

そのなかから、注目する報告をピックアップしました。

 地価公示価格の推移

全国全用途平均・住宅地・商業地のいずれも2年ぶりに上昇。全体的に昨年からは回復傾向。

地価公示 国交省

住宅地については、景況感の改善、低金利環境の継続、住宅取得支援施策等による下支え

の効果としています。

商業地については、都心近郊部において、景況感の改善により、店舗やマンション用地に対する需要が高まったことと、再開発事業等の進展期待がある地域やマンション用地と競合する地域で、上昇地点が見られることが地価上昇の要因としています。

土地取引件数の推移

土地取引件数は、ほぼ横ばいで、2年前の水準で推移。

土地取引件数の推移 法務省

土地利用の推移は、

令和元年の土地利用転換面積は、約 22,800ha で前年より増加した。主な内訳として、農林地及び埋立地から都市的土地利用(住宅地、工業用地、公共用地等)への転換面積は約 17,300ha(前年比約1,100ha 増)、農地から林地への転換面積は約 3,100ha(前年比約 300ha 減)となった。

生産緑地と生産緑地以外の市街化区域内農地の面積をみると、令和2年度の生産緑地は 12,332ha(前年比 1.3%減)と、ここ数年はほぼ横ばいで推移しており、生産緑地以外の市街化区域内農地は9,972ha(前年比 4.4%減)と長期的に減少傾向である。

不動産供給等の推移は、

新設住宅着工戸数については、令和3年は約 85.6 万戸であり、前年と比較すると 5.0%の増加で、全ての圏域で増加となった。

高齢者向け施設のうち、認知症高齢者グループホーム、有料老人ホーム、介護老人福祉施設、サービス付き高齢者向け住宅は増加傾向が続いており、特に有料老人ホームは大きく増加している。

店舗の着工面積及び1棟あたりの床面積については、令和3年は、着工面積が約 4,273 千㎡(前年比9.0%増)で平成 25 年以来の大幅な増加となった。また、1棟あたりの床面積は 791 ㎡(前年比 2.3%増)で増加した。

宿泊業用建築物の着工面積及び1棟当たりの床面積については、令和2年から引き続き減少し、着工面積は約 1,319 千㎡(前年比 25.9%減)、1棟当たりの床面積は 927 ㎡(前年比 15.0%減)となった。

倉庫の着工面積及び1棟当たりの床面積については、いずれも増加しており、着工面積は約 13,157千㎡(前年比 14.8%増)、1棟当たりの床面積は 952 ㎡(前年比 24.4%増)となった。

不動産市場の動向

オフィス市場の動向

東京都心5区(千代田区、中央区、港区、新宿区、渋谷区)では、令和2年度以来上昇が続いていた空室率が、令和3年 7-9 月期には 6.3%と、平成 26 年 10-12 月期以来7年振りに 6.0%を超えたが、令和3年 10-12 月期には 6.4%と前期からほぼ横ばいとなった。平均募集賃料については、令和2年 7-9 月期をピークに、下落が続いている。

住宅市場の動向

新築マンション価格については、1㎡あたり単価が、首都圏は令和3年 4-6 月期に 100 万円を超えたが、その後 90 万円台まで下落している。

中古マンション市場の動向をみると、令和3年は、成約平均価格が、首都圏で 3,869 万円(前年比7.5%増)、

店舗、宿泊施設、物流施設の市場の動向

主要都市の店舗賃料の推移をみると、令和3年 10-12 月期は、東京・横浜で 34,655 円/坪対前年同月期比 5.4%増)、

首都圏における物流施設の市況をみると、令和3年は、首都圏4エリア全てで賃料は高水準で横ばいであり、空室率については令和2年度から変わらず低水準であった。

銀行等による不動産業向け貸出残高については、日本銀行「貸出先別貸出残高」をみると、引き続き増加傾向が顕著であり、令和3年は昭和 61 年以降過去最高の 89 兆 8,556 億円となっている。

国民の土地・不動産に関する意識

「土地を所有したいか」という質問に対し、「所有したい」と回答した者の割合は、40.4%となり、「所有したくない」と回答した者の割合は、24.2%となった。また、「どちらともいえない」が 33.7%となった。

所有したいと思う人が減ってきたようです。

土地を所有したいと思うか 国交省

「土地を所有したい」と回答した者にその理由を聞いたところ、「居住用住宅等の用地として自らで利用したいから」と回答した者の割合が 60.1%と最も高く、次いで、「子供や家族に財産として残したい(相続させたい)から」が 27.5%と高かった。

賃貸や売却により不動産収入を得たいと思っていると回答している割合が増えてきている。

相続させたいという割合が約30%もいるが、相続人ともよく相談した方が相続時にもめないかもしれません。

土地を所有したいと思う理由 国交省

「土地を所有したくない」と回答した者にその理由を聞いたところ、「所有するだけで費用や手間がかかるから」と回答した者の割合が 38.5%と最も高く、次いで、「使い道がないから」が 26.7%となった。

デジタル技術を活用した土地取引の円滑化

気になるのは、「不動産ID」の動向です。白書によると不動産の共通コードに係るルールの運用を順次開始し不動産関連情報の連携・蓄積・活用の促進を図る【R4年度運用開始】となっています。

不動産IDの活用イメージ 国交省

まとめ

地価公示価格は、全国全用途平均・住宅地・商業地のいずれも2年ぶりに上昇

土地取引件数の推移は、2年前の水準で横ばい

土地利用の推移は、

農林地及び埋立地から都市的土地利用(住宅地、工業用地、公共用地等)への転換面積は前年比約1,100ha 増

不動産供給等の推移は、

オフィス市場の動向は、東京都心5区では、空室率が6.4%と前期からほぼ横ばい、平均募集賃料については、下落

住宅市場の動向は、新築マンション価格については、1㎡あたり単価が、100 万円を超えたが、その後 90 万円台まで下落

中古マンション市場の動向は、成約平均価格が、首都圏で 3,869 万円(前年比7.5%増)

主要都市の店舗賃料の推移は、東京・横浜で 34,655 円/坪(対前年同月期比 5.4%増)、

首都圏における物流施設の状況は、首都圏4エリア全てで賃料は高水準で横ばいであり、空室率については低水準

銀行等による不動産業向け貸出残高については、昭和 61 年以降過去最高の 89 兆 8,556 億円

国民の土地・不動産に関する意識では、不動産を所有したいと思う割合が、減ってきている。

デジタル技術を活用した土地取引の円滑化では、「不動産ID」は、R4年度運用開始

 参考

令和4年版「土地白書」 国交省

https://www.mlit.go.jp/report/press/tochi_fudousan_kensetsugyo02_hh_000001_00040.html