2022.10.24  贈与税の行方

目次

 はじめに

贈与税とは

相続時精算課税制度と利用率

一括贈与に関する非課税特例

贈与税の行方

まとめ

参考

 はじめに

今年も残すところ2か月となりましたが、12月末ごろには、税制改正大綱が発表されます。

去年「暦年課税制度がなくなる」と話題になっていましたが、改正されず越しになっています。

税理士の話では、ほかの案件で手がいっぱいで、協議する時間がなかったため改正に至らなかったと聞いています。

となると、今年なんらかの動きがありそうです。

贈与税とは

贈与税とは、資産がある方から子、孫、他人など生前に贈与した場合に、取得した財産に課税される税です。つまり、もらった方が払う税金です。

現在は、基礎控除として1年間の受託財産額110万円/円を控除した後に、控除後の金額に税率をかけたものです。

直系尊属とそれ以外の人で税率が変わっています。それ以外の人の方が税金が高くなります。

また、資産を保有されている方が亡くなって、3年以内に暦年贈与によって取得した財産があるときには、その人の相続税の課税価格3年分の暦年贈与の価額が加算されます。

4.「相続税」「贈与税」を知ろう

  

贈与する金額によっては、税率がMAX55%となってしまいます。これでは資産の移転が進みません。これを解決するために、相続時精算課税制度が創設されました。

相続時精算課税制度と利用率

相続時精算課税制度は、いったん選択すると暦年贈与の基礎控除110万円は使えなくなります。

相続時精算課税制度とは、金額のいくらかにかかわらず、特別控除の2,500万円を超えた部分に、一律で20%の贈与税が課税されとして、いったん税を納めます。

その後、相続が発生した時点で、すべて相続税評価額に参入され、結果的に相殺されます。

よって、相続対策としては効果がないということで、使いずらいということで利用者が少ないようです。

2006年の資料になりますが、「相続時精算課税の利用状況」大和総研によると、申告を行った人数ベースで計算すると、相続時精算課税を選択しているのは、20.61%となっています。

一括贈与に関する非課税特例

資金の使途により制限されたり、2023年3月末で廃止になる可能性もありますが、金額の大きいものを3つ紹介。

 ・住宅資金の贈与

 ・教育資金の贈与

 ・結婚・子育て資金の贈与

ざっくり目的と非課税枠のみ記載します。詳細は、またの機会に

 

 ・住宅資金の贈与

  目的  : マイホームの新築、中古住宅の購入・増改築 

  非課税枠: 500~1000万円(住宅性能により異なる)

 ・教育資金の贈与

  目的  : 教育資金(入学金や授業料、塾・習い事など) 

  非課税枠: 1500万円(学校以外への支払いは500万円)

 ・結婚・子育て資金の贈与

  目的  : 結婚や子育て資金(挙式や新居、出産・不妊治療など) 

  非課税枠: 1000万円(結婚費用は300万円)

贈与税の行方

 結局のところ、「暦年課税が廃止され、相続時精算課税に一本化される」とか、

「結婚・子育て資金の一括贈与」は年間の利用件数が極端に低いため、2023年3月末の期限で廃止になる可能性が高い。」と噂はありますが、12月の税制改正大綱を待つしかありません。

  まとめ

 ・生前贈与には、暦年贈与と相続時精算課税制度がある。

 ・暦年贈与の控除は、110万円/年であるが、相続開始3年前までさかのぼって相続税の課税対象になる

 ・相続時精算課税制度は、特別控除は2,500万円、超えた部分は20%の税率。相続時には、贈与された時期の価格で評価され全額相続対象になる

 ・噂はさまざまあるが、12月の税制改正大綱が出るまで分からない

参考

もっと知りたい税のこと 財務省

https://www.mof.go.jp/tax_policy/publication/brochure/zeisei0110/04.htm

相続時精算課税の利用状況大和総研

https://www.dir.co.jp/report/research/law-research/tax/06042501tax.pdf