2021.2.1 相続登記の義務化と国庫帰属

令和3年12月27日 法務省より「所有者不明土地の解消に向けた民事基本法制の見直し」が発表されました。

目的は、所有者不明土地をなくすことです。原因は、所有者不明土地が公共事業や災害復興の妨げになっているとのこと。所有者を探すのに時間と費用が掛かっているためです。

ポイントは、

 相続登記が義務化されたこと

 相続等によって取得した不要な土地を手放す制度が創設

です。

相続登記は、相続人が取得を知った日から3年以内に申請することを義務付けられます。

申請もれには過料の懲罰があります。

所有権の登記名義人の住所変更も2年以内に申請することが義務付けられ、漏れている場合は、過料の懲罰があります。

気になる国庫帰属ですが、2023年(令和5年)4月27日から開始されます。ただし、ハードルはかなりです。

申請できる人は、相続や遺贈で土地の所有権を取得した人

対象の土地は、抵当権等の設定や争いがなく、建物もない更地です。

以下の10項目のいずれにも該当していない土地です

①建物がある土地

②担保権または使用及び収益を目的とする権利が設定されている土地

③通路など他人によって使用されている土地

④土壌汚染対策法に規定する特定有害物質で汚染されている土地

⑤境界があきらかでない土地、その他所有権の存否、帰属や範囲に争いのある土地

⑥崖のある土地など、通常の管理にあたり過分の費用又は労力を要する土地

⑦工作物や樹木、車両などが地上にある土地

⑧除去が必要なものが地下にある土地

⑨隣接する土地の所有者などと争訟をしなければ使えない土地

⑩その他、管理や処分をするにあたり過分の費用又は労力がかかる土地

相続して厄介な土地の代表は、山林だと思われますが更地ではないので申請できそうにないです。

仮に申請できたとしても、負担金の納付が必要です。

負担金は、国有地の種目ごとにその管理に要する10年分の標準的な費用の額を勘案して算定されます。

法務省民事局の資料を見ると、現状の国有地の標準的な管理費用10年分は、粗放的な管理で足りる原野約20万円、市街地の宅地(200㎡)約80万円としています。

参考

所有者不明土地の解消に向けた民事基本法制の見直し(民法・不動産登記法等一部改正法・相続土地国庫帰属法)  法務省

https://www.moj.go.jp/MINJI/minji05_00343.html

所有者不明土地の解消に向けた民事基本法制の見直し  法務省民事局

https://houmukyoku.moj.go.jp/wakayama/page000001_00394.pdf