2020.1.27 賃貸人(オーナー)の相続時の注意事項

賃貸人であるオーナーが死亡した場合、テナントとの賃貸借契約は継続することになりますので、相続人が賃貸借契約の終了を主張することはできません。

遺言によって賃貸不動産を相続する人が決まっている場合は、相続人が入居者に対して今後の賃料の支払い先を通知する必要があります。

被相続であるオーナーの口座は、原則親族が銀行などの窓口に電話や直接オーナーが死亡した旨を連絡した後に口座凍結が起こり、振り込がみするこができません。

ちなみに、口座凍結のタイミングとしては、金融機関が死亡を把握した場合で、主なきっかけは、①相続人等からの連絡 ②残高証明書の取得申請 ③新聞等のお悔やみ欄 ④葬儀の看板等です。

しかし、相続人が未定の場合は、誰が、どのように受け取るかを相続人全員で決める必要があります。賃料の支払先が管理会社の口座になっていても、最終的に誰がどのように受け取るか決める必要があるのは変わりありません。つまり、遺産分割協議が必要となります。

さて、遺産分割協議は一体どれくらいの期間がかかるのでしょうか?

「H29年 司法統計」によると調停などの審理に要する期間は、「1年以内」が一番多く、「6カ月以内」「2年以内」が続きます

一方、争う遺産遺産相続争いは、全国で総数7520件で、遺産の価額の内訳は、5,000万円以下で75.5%を占めます。

相続人が決まったら、入金口座の変更をテナントに知らせるとともに、賃貸人(オーナー)の変更をテナント(賃借人)に通知しましょう。

できれば、賃貸借契約書を作成しなおすことをお勧めします。難しい場合は、オーナーが変更することの確認書を作成して、新賃貸人(オーナー)とテナントの記名・押印しましょう。

H29 司法統計

http://www.courts.go.jp/app/sihotokei_jp/list?page=4&filter%5Btype%5D=1&filter%5ByYear%5D=2017&filter%5ByCategory%5D=3