2020.1.17  サブリース契約

かぼちゃの馬車に端を発したスルガ銀行ショック。これのために各金融機関は、不動産投資向けの投資に対する姿勢を変えました。

「かぼちゃの馬車」は、株式会社スマートデイズが建設・管理を行っていた女性専用のシェアハウスのことで、都内を中心に約850棟のシェアハウスのサブリースを行っていましたが、2018年1月にオーナーに対してサブリース賃料の支払いを停止しました。資金難に陥った理由は、2017年10月に取引銀行のスルガ銀行の融資方針を変えたことにより生じた事態と言われています。

結局、スマートデイズは、2019年5月15日、東京地方裁判所の破産手続開始決定を受け、2018年2月19日に行われた第一回債権者集会で、オーナーは約700人、届出債権は1,063億円になったと報じられています。

サブリース契約によるトラブルを防ぐため、政府は業者の国への登録を義務づけるため新たな法案を通常国会に提出するようです。

サブリースとは、不動産会社から借主が賃貸物件を一括で借り上げ、入居者に転貸する契約のことです。オーナーに対して満室賃料の一定割合(80~90%程度)を支払うしくみです。オーナーにしてみれば、空室率を気にせずに一定の賃料が長期間(ただし相場賃料より安い賃料)もらえるメリットがあります。最長で30年といった家賃保証がありました。

安心ばかりはできません。借り上げ業者が空室率と家賃の目算を誤ると、契約期間の半ばであっても借り上げ賃料の値下げや契約の打ち切りが発生する可能性があります。2017年には、借り上げ家賃を引き下げたレオパレス21が家賃集団訴訟を起こされたニュースもありました。

オーナー側は、どういったことに注意すればいいのでしょうか?

それは、契約の内容を確認することです。

特に、①契約の更新の時期、②家賃の見直しの項目、③免責期間、④敷金・礼金・更新料の配分、⑤現状回復工事の費用負担、⑥修繕工事の縛り、⑦管理会社の変更などです。

①契約更新の時期

○○年家賃保証とうたっていても、見直し条件があります。いつでも見直し可能となっている場合もあります。

②家賃の見直しの項目

賃料は値下げ額の範囲が決められている場合もありますので要注意です。

③免責期間

入居者が退去したあと、新たな入居者が入るまでに時間が必要です。そのため一定期間はオーナーに賃料を支払わなくてもよいといった取り決めのことをすることがあります。

④敷金・礼金・更新料の配分

 家賃以外の収入は、どちらの取り分となるのかを確認してください。基本的にはサブリース会社の取り分です。

⑤現状回復工事の費用負担

 通常は、オーナーが負担します。

⑥修繕工事の縛り

 長期修繕計画が定められていて、決められたタイミングで、決められた範囲の修繕工事を指定関連工事会社に委託しないとサブリース契約が打ち切られることもあります。

⑦管理会社の変更

サブリース会社の入居者募集能力が弱い場合は、管理会社を変えたいところですが、一般的に管理会社の変更はできない契約になっています。