2020.1.14  借地借家法

1992年(平成4年)8月1日以降に不動産の賃貸借を行う場合は、民法の特別法である借地借家法が適用されます。建物の賃貸借では、ほぼ借地借家法が適用されていますが、契約期間が長い土地の賃貸借は従前の借地法、借家法が適用される場合があります。

借地借家法では、定期借地権等の規定が創設されました

・借地権

他人の土地を借りてその土地に自己所有の建物を建てることができる権利で、旧借地法と異なる点は、契約期間が制限されたことです。

借地権の存続期間は初回30年、最初の更新は、20年、それ以降の更新は10年と決められています。(長く契約した場合は、前記の期間となります)

・一般定期借地権(新設)

契約の存続期間を50年以上として借地権を設定する場合、契約の更新、満了時の立退料の支払いや建物の買取も不要となります。

契約終了時に建物が建てられている場合は、更地にして返還する必要があります。

・建物譲渡特約付借地権

存続期間30年以上が設定され、契約終了時には建物を相当の対価で地主に譲渡することが特約とされます。

土地開発事業者が賃貸用のマンションやビルを建設し、家賃収入を得て、30年後に地主に売却するといった事業に活用されています。

・事業用定期借地権

事業用(居住用を除く)の建物の所有を目的とした借地権で、契約期間終了後には、原則建物を撤去し更地にして地主に返還する必要があります。

存続期間は、平成20年1月1日の改正により「10年以上30年未満」、「30年以上50年未満」の2つのタイプに分けられました。契約は、公正証書で行う必要があります。

一般に、コンビニ、ファミリーレストランなどのロードサイド型ビジネスに採用されています。

・定期建物賃貸借(定期借家)

契約で定めた期間が満了することにより、更新されることなく、確定的に賃貸借契約が終了する制度です。建物が古くなり建て替えを考えている場合に普通建物賃貸借契約から定期建物賃貸借契約に変更することがよくあります。

注目すべきは、事業用定期借地権の存続期間が変更されたことは、事業者にも、土地所有者にメリットがあるということです。

土地所有者から見ると、建設協力金を利用して自身で建物を建てて建物を賃貸する場合に比べると、建物の投資や借入金の返済のリスクを負わずに地代収入を得ることができます。さらに、年間の地代収入も比較的高く設定することができます。

一方、事業者は、従来の存続期間(10年以上20年以下)では、建物の償却前に建物を取り壊して更地にして土地所有者に返却する必要がありましたが、存続期間の変更によってこの問題点が解決されました。

また、定期借地権が設定されている土地は、残存期間にもよりますが土地の相続税評価額の減額が適用されます。

ロードサイドに土地をお持ちの方は、売却以外にも定期借地権という方法も検討に入れてはいかがでしょうか?