2019.10.25  「2018年相続法改正」 その3

預貯金の払戻し制度」の創設について

改正前は、平成28年12月19日最高裁大法廷決定により、相続された預貯金債権は遺産分割対象財産に含まれることとなり、共同相続人による単独での払い戻しができませんでした。つまり、遺産分割が終わるまで(相続人が複数人いる場合は遺産分割が終わらないと共同持ち分となるため)の間は被相続人の預金の払い戻しができないということでした。

しかしこれでは、被相続人の葬儀費用、相続債務の返済など、急ぎの支払いができない場合がありました。その不便を解消するために「預貯金の払戻し制度」が創設されました。方法は2つあります。①預貯金債権の一定割合(金額による上限があります)について、金融機関の窓口における支払いを受けられる②仮払いの必要があると認められる場合には、他の共同相続人の利益を害しない限り、家庭裁判所の判断で仮払いが認められるようになりました。

①の場合 (相続開始時の預貯金債権の額(口座基準))×1/3×(当該払戻しを行う共同相続人の法定相続分)=単独で払戻しをすることができる額

※ただし、1つの金融機関から払戻しが受けられるのは150万円までです。

法務省 パンフレット http://www.moj.go.jp/content/001285654.pdf